もくまおう(@mokumaoukabu)です!
先日、日本のメロコア、パンクバンドHi-STANDARD(以下ハイスタ)が新作「I’m a Rat」をリリースしました。
先日亡くなったドラムの恒岡章さん(以下ツネさん)のドラム、リリック付きのPVに完全に持っていかれました。
改めてハイスタというバンドの偉大さに心を打たましたが、実はこの曲の作詞作曲はハイスタのメンバーではございません。ハイスタに深く関わる人物による作詞作曲です。
早速ですが「I’m a Rat」とその深い人物に触れていきます。
ツネさんの遺作「I’m a Rat」
上の動画がレコーディングドキュメンタリー。
そして、その翌日まさかの新曲「I’m a Rat」がリリースし、動画(下の動画)が配信されました。
2月に亡くなってしまったドラムのツネさん。
ツネさんらしい、美しい2ビート全快の曲。
最後の最後にこのドラムは・・・ 本当に本当に乱れのない綺麗なドラムさばきに感動しました。
作詞、作曲はMichael Burkett氏。Michael Burkettって誰?
驚いたかもしれません。実は作詞、作曲はハイスタのメンバーではございません。僕も友人から聞いた時には驚きました。
作詞、作曲はMichael Burkettという方です。
実はアメリカの有名なメロコア、パンクバンド「NOFX(通称ノーエフ)」のフロントマン、ファット・マイク氏の本名です。
言われると、確かに「I’m a Rat」はノーエフっぽいなって思います。
ハイスタは、アメリカではファット・マイク氏のレーベル「FAT WRECK CHORDS」に所属しています。
「I’m a Rat」は、Fat Wreck Chordsより7インチ・ピクチャー・ディスクでリリース
7/14に、「I’m a Rat」は、Fat Wreck Chordsより7インチ・ピクチャー・ディスクでリリースされます。
すべての利益は恒岡章の家族に寄付される予定です。
ファット・マイク氏のコメント(公式ページはこちら)も記載されています。このコメントには、ハイスタ、ツネさんへのリスペクトが込められております。
この 7 インチは、言葉にならないほどの意味がこもっている。1995年にNOFXが初めてHi-STANDARDと東京で演奏したとき、俺たちは生涯の友となった。その後ハイスタをサンフランシスコに呼び、オレがファーストアルバムをプロデュースをした。その翌年Hi-STANDARD連れツアーに出た。Hi-STANDARDは本当に誇りに思っているバンドだ。あまり知られていないが、一時はHi-STANDARDがFat Wreck Chordsで最も売れたバンドだった。彼らはスタジアムを売り切れる唯一のFATバンドだ!
この 7 インチは、その話とは関係ない。この7 インチは、Hi-STANDARDがドラマーの恒岡章とレコーディングした最後の曲である事だ。才能のある男だった。彼はいつも笑顔で、スタジオにはいつも一番乗りだった。素晴らしいドラマーであり、ツネがいなくなった世界は寂しい。
どこかでボナム、バーンズ、ムーンと一緒にハングアウトしててくれ!ツネのことは一生忘れない…. RIP
FAT MIKE
引用先:Hi-STANDARD公式ホームページ FAT MIKEコメントより
ファット・マイク氏のブレない歌詞にパンク精神を思い出す
僕が感銘を受けたのは、曲の1分10秒からの歌詞です。
I’M A RAT(オレはネズミ)
Hi-STANDARD「I’m a Rat」の公式PVの和訳より引用
WHO WON’T RACE YOUR HUMAN RACES(お前ら人類の作ったレースには参加しない)
I DON’T WAN’T THE POLE POSITION(ボールポジションなんかいらない)
I WON’T LIVE A COMPETITION(競争にも参加しない)
ハイスタを聞いている世代は主に30代後半から40代。
社会人としては中堅、もしくは管理者になるポジションです。子育てや住宅ローンなどで、お金が必要になる世代。世間では会社の歯車に沿って生きていかなければいけない世代だと思います。
それで満足しているのなら問題はありません。僕は満足していないからこそ、この歌詞に感動しました。
僕はまさに昇進試験を辞退したばかりだったからです。

僕の選択は間違っていなかったとこの曲に教えられました。まさにパンク精神です。
ハイスタは活動を継続
ハイスタは、「I’m a Rat」発表時、公式声明を出しました。(公式ホームページはこちら)
難波さんと横山健さんの2人で活動を継続することを発表、6月に「SATANIC CARNIVAL 2023」に出演も決定しました。
「I’m a Rat」でツネさんは最後の作品になってしまいましたが、ゆかりの深いファット・マイク氏が深く関わり、ハイスタの長年の歴史でも新たな名曲となりました。
音源を聴いていただいて、映像を観ていただいて、恒岡章という不世出のドラマーがいたということを忘れないようにしていただけると、これ以上の喜びはありません
引用先:Hi-STANDRAD「I’m a Rat」発表時の公式声明
ツネさん本当に本当にありがとうございました。
ハイスタの活動は続きます。僕たちの一人一人の旅は続きます。
僕自身もその旅の中に、この曲が必要不可欠です。ハイスタだけではなくファット・マイク氏にも感謝です。
最後までご覧いただきありがとうございました。一度きりの人生を豊かに。